神戸製鋼所は粗鋼生産の伸びで利益が急拡大する可能性有り

今回紹介する神戸製鋼所は、日本の大手鉄鋼業界5社が3社に集約された中で、最も小規模の鉄鋼メーカーとなります。

とは言っても売り上げが2兆円近い大企業であり、本来は利益率の低い薄利多売のオールドエコノミーを代表する様な業界に位置している企業になります。

さて、先月後半にアメリカバイデン大統領により、8年間で1・2兆ドル(約130兆円)のインフラ投資計画で議会との合意がなれたというニュースが出て来ました。

今回の法案の中身は、野党である共和党の反対が比較的少ない道路や、ブロードバンド通信、水道などといった公共のインフラへの投資に的を絞ったものとなりました。

もともとの公約は2兆ドルで有ったため、少し縮小した感はいなめませんが今回は最も手を付けやすい所から、早急に決めたいと言ったバイデン大統領の強い意志を感じます。

当初の計画の残りの0.8兆ドルのインフラ投資についても、時期は遅れそうですがあらゆる解決策を駆使して、場合によっては議会を通さないと言った異例の解決策等も模索中です。

しかし、少なくとも8年間に亘って膨大な金額がアメリカの老朽化したインフラ設備に投資される事が決定した事は、建設業界を筆頭に素材メーカーや関連メーカーにとっては確実に朗報だと言えます。

そして、その恩恵を受ける鉄鋼業界では、既に2021年4~6月期の国内粗鋼生産量を年同期比で28.3%増の2324万トンになる旨の見通しを発表しております。

従って、現状は鉄鋼メーカーには更に追い風が吹いて来る状況となって来ている状態です。

上記のように日本の鉄鋼素材の輸出量は、中国の景気回復によりアジア向けを中心としてコロナ禍以前の輸出量を上回って推移しております。

これに、今後8年間もの長いスパンでアメリカへの輸出量分が加われば、6月28日に発売された会社四季報データの数字はかなり高い確率で上振れするでしょう。

今回の四季報での業績の伸びは、2023年度までに売上で12%、経常利益で何と3.7倍になるという驚くべき数字が公表されていますが、更にこの数字が加算されるはずです。

そして、高炉メーカーという業種は装置産業であり、鉄を生産する高炉を24時間稼働し続けて生産を行っている為、生産量が多くなって売上高が伸びれば伸びる程利益率が上がるという構造になっている業界なのです。

また、原材料費の値上がりは鋼材価格の引き上げで対応出来ており、同社は熱延・冷延・表面処理鋼板の販売価格を7月出荷分よりトン当たり1万円の追加値上げを発表しています。

これは3カ月連続の値上げとなるもので、主原料の鉄鉱石やコークス等の原料の高騰が続いておりますが、製品価格に転嫁が出来ている為の値上げになっています。

また、昨年10月以降での累計の値上げの幅は5万円以上に達しており、熱延材などはほぼ2倍近くにまで販売価格を上昇させる事が出来ています。

                  日本鉄鋼連盟HPデータより抜粋

その内訳は、上記のグラフのように、生産量全体で内需向けと輸出向けがコロナ禍以前の量に回復しており、特に自動車、産業機械、電気機械向けの受注量が大幅に伸びています。

前述しましたように、これにアメリカの1.2兆ドルという膨大なインフラ整備に使われる鋼材製品が上乗せされる訳ですから、今後の生産販売量も大幅な増加が期待されています。

また、先に書きました様に、生産量が増えれば増えるほど利益率が上がるというのが鉄鋼業界ですから、おのずと業績は急拡大して行く事が容易に想像されます。

また、神戸製鋼所は鉄鋼生産以外にも多角化を図っており、高度な技術を集結した新たな高燃焼効率の高炉による鋼材の他、アルミ、銅、産機・建機・電力などの複合体でもあります。

その連結事業のセグメント別売上高は、鉄鋼アルミ製品39%、素形材13%、溶接材4%、機械10%、エンジニアリング8%、建設機械20%、電力5%と多岐に渡っています。

コベルコの名称で有名なパワーシャベル等の建設機械のメーカーとしても有名なのは周知の事だと思っています。

また、鉄鋼の他にも苦戦が続いていたアルミ部門も黒字化しており、機械や電力部門の減益や労務費の高騰などを鉄鋼部門が吸収をして、売上高は上記のように絶好調の状態です。

2021年度に会社側より発表された収益計画は保守的であることはほぼ間違いなく、予定していなかった増配も有る可能性が高くなっています。 

また、燃焼効率の良い天然ガスによる低炭素鉄の利用拡大をしていき、完全水素還元鉄の技術開発も推進しており、2030年代に改修する予定の高炉の生産方法は、完全に脱炭素化したものとして行く予定です。

更に、大規模な発電設備も運営しており、微細石炭火力発電はバイオマスやアンモニア混合燃焼率を高めて関西電力に大量の電気を売電しています。

株価は、1月29日の484円をボトムとして、5月11日には928円まで上昇トレンドを継続して上昇した後調整局面に入り、6月21日には666円の安値を付けています。

現在は株価は回復傾向にあり、一目均衡表の遅行線が株価を上に抜けようとしている段階で、抵抗帯(雲)の下に位置してはいますが、転換線と基準線を突破したところです。

NACDも上向きに転換クロスしており、これから上昇トレンドに入って行く可能性が高いものと推測されます。

鉄鋼メーカーは、日本製鉄とJFEHDの2社が他にも有りますが、今回は株価が安く値上がり率の上昇が最も期待出来る神戸製鋼所を取上げましたが、他社にも同様の現象が起きるものと推測しております。

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