名村造船所は外航船造船専業メーカーとして国内唯一の会社

造船大手7社は、廃業と統合が進んでおり7月をもって三井M&E造船が商船部門から撤退して、IHI、日立造船と共に造船会社では無くなりました。

そして、日本一の建造量を誇る今治造船(元々非上場)や旧大手造船部門の切り離しによって出来たJMU等は上場会社では無くなっています。

また、三菱重工も三菱造船(非上場)として一部のLNG船などの建造と設計を残して商船部門から撤退しており、現在株式を上場している造船会社は川崎重工業、住友重機械工業、名村造船、内海造船の4社のみとなっています。

その川崎重工、住友重工でも造船部門の売上は10%にも満たない状態であり、三井造船は商船建造から既に撤退しておりもはや造船メーカーとは言えないのが実態です。

また、内海造船は内航船と修繕事業に軸足を移しており、外航船を作っている造船会社は名村造船のみとなっている訳です。

しかしながら造船産業というのは受注産業であり、約2年~3年弱程度の受注残の建造船を抱えています。

従って、上記の国内造船各社の2020年度の決算は一部の企業を除いてほぼ全社が赤字経営となっており、2021年度についても回復は致しますが厳しい状況が続くものと思います。

それは、現在作っている船は勿論、今後約2年後に竣工して行く船まで既に受注船価は決まっており、また2年前と言えば世界的な船腹過剰の時で有ったため安い価格の船ばかりだからです。

現在、海運市況は新型コロナ禍よりの回復の中、サプライチェーンの崩壊と海上輸送量の増大とが相まって、運賃上昇により空前の好況下にあります。

そして、造船会社の不況を横目に海運会社は空前の利益を上げています。

これからも世界景気の拡大と共に輸送量も大幅に拡大して行き、海上輸送運賃が急騰している状況を考えると、受注船価も今後は急上昇して行くものと推測されます。

上記に名村造船所の業績推移表を掲載いたしましが、23年度まで赤字が継続していて、このデータだけではとても株を買う気にはなれないといった業績です。

しかし、23年度は赤字幅が縮小しており、24年、25年とまだ受注はしていないようですが、かなり高い船価の船を造り始めると予想しています。

また、現在は不採算船ばかりで、赤字受注を控えていたせいもあって、傘下の佐世保重工での希望退職者を募り、22年1月には新造船ドックは建造を休止を予定しております。

しかし、上記のグラフの様に世界の物流は人口拡大や景気回復と共に確実に増え続けているのです。

そして、今年に入って日本郵船が新たにLNG発電による電気推進の自動車運搬船を20隻(2000億円規模)発注いたしました。

この船の価格は1隻100億円であり、7,000台の自動車を運べるのですが、同程度の自動車運搬船の価格は50億円程度であり、利益率は大幅な改善が見込まれています。

この船は燃焼効率の良いLNG(液化天然ガス)を燃料として発電して電源で、電気モーターにより推進するシステムにより、従来の重油によるディーゼルエンジン船と比較して40%燃費効率を良くしているといった1つの事例です。

そして、これはほんの始まりであり、これからはコンテナ船や、バラ積運搬船といった大部分の船にこの推進方法が検討されています。

また、日本造船業界を挙げて、水素やアンモニアを燃料源とする新たなエンジンの開発によって脱炭素化を図ろうと現在取り組んでいるところです。

そして、名村造船所も岩谷産業や関西電力などが2025年の国際博覧会(関西万博)に向けて水素で動く船の実用化を検討するプロジェクトに造船会社として唯一参加しています。

そんな名村造船所のセグメント別の売上構成は、新造船76%、修繕船12%、鉄構・機械7%、その他5%となっており、売上の9割が造船と船の修繕部門が占めています。

現在は函館ドックと佐世保重工を傘下に持つ、日本の外航船を建造している唯一の上場会社なのです。

7月に界最大手の今治造船が21年度の決算での業黒字化を表明しており、新造船の受注価格が上昇しているのが推測される状態です。

この新造船価格の相場というのは、公表されるものではなく、一体どの程度の価格で造船会社が受注しているのかは、その業界の一部の人達にしか分からない闇の情報なのです。

従って、名村造船所も今後は採算性の良い新造船の引き合いがどんどんと増えて行き、22年に入った頃には、かなりの新造船の受注が見通せると個人的には考えています。

現在は、手持ち工事量が減少しているため操業量を低下させていますが、やがては大型の受注が次々と決まり、22年1月新造船部門の休止を予定している佐世保重工のドックでも新造船の建造を再開すると予想いたします。

会社側で予想をしている原材料である鋼材価格高止まりは続いて行くでしょうが、今後は受注する船の相場が上昇して行き、大幅な黒字化が見込めるものと考えています。

また、会社側では1ドル105円の為替を想定していますが、現在でもドル円為替は110円程度で推移しており、今後アメリカ金利の上昇が見込まれる中円高にはならないでしょう。

新造船の価格は100%ドルで決定する世界相場で決まっており、円安は営業利益を押し上げる大きな要因となります。

現在は、手持ち工事の受注価格が既に2年先まで決定しており、2023年度までの決算は赤字の予想としていますが、新たに短納期の船を受注できれば様相は一変して来ます。

新造船の受注は、設計から受け渡しまで2年程度かかると言われておりますが、過去に建造した実績のある船型であればそのリードタイムは大幅に縮小出来ます。

従って、来年に入った頃から新たな高船価の船を大量受注して、休止予定の佐世保重工業や、名村本体の工程の切り詰めにより22年度以降の売上が急拡大するものと個人的には予測をしております。

そういった状況の中、名村造船所の株価ですが、連休前の7月21日に突然のように10%を超える急騰をしております。

この急騰に対して大方の見方は、特段の材料が出た訳では無いとの解説がされていますが、私は、前述したような事象が起きる事を一部の情報通の人々が知っていて、名村造船所の株が人気化したのだと思っています。

そうだとすれば、株価の上昇はまだまだ初動の段階であり、赤字が続くと予想はされていますが、少なくとも将来性という観点からは大幅な株価の上昇が見込めると感じています。

その名村の株価ですが、3月9日の184円から3月18日の263円まで急騰致しましたが、その後は下落トレンドに入り、5月17日に164円の安値を付けています。

この急騰の原因は水素関連での一時的な上昇だったと感じております。

そして、その後は緩やかなレンジ相場を繰り返していたのですが、7月21日に187円から一時は221円の高値を付け、208円の21円高で引けております。

この急騰により、一目均衡表では雲抜けと基準線、転換線抜け、そして遅行スパンが株価を抜けるという三役好転を達成しております。

今後、前述のような現象を株価がどの程度まで織り込んで行くかは全く分かりませんが、上記のような事を考えている人はごく少数の人であると推測しています。

今後の大きな将来性を買おうとしても、外航船の専業の造船会社で上場をしているのは、名村造船所だけなのです。

恐らく22年度中には、かなりの高い確率で大型案件受注、佐世保重工業操業再開などといったニュースが出て来るものと個人的には考えております。

もしそうなったと仮定すると、株価が200円台と安いので上昇率は少なくとも倍以上にはなるとも考えております。

最期に、全体的な相場勘としては、日本が連休の間にアメリカ市場では株価が戻しており、日経平均先物も28000円を回復して来ております。

連休明けは、とりあえずかなりの高い位置からの相場となる事が予想されますが、リスクオンモードにとりあえずは転換して始まって行くと思います。

問題はその後にどの程度まで日経平均株価が上昇するかですが、いよいよ本格化して来る第一四半期の決算発表次第といったところだと感じています。

ただし、ユニクロやソフトバンクGのように日経平均株価に寄与度の大きい銘柄の上昇がなければ日経平均株価はなかなか上がらないといった状況は続くかも知れません。

しかし、少なくともTOPIXはあく抜けして上昇トレンドに入って行くものと予想しております。

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