三井E&Sホールディングは、新型船舶エンジンの受注拡大で業績が急拡大している

三井E&Sホールディングは商船用の船舶用エンジンで圧倒的に国内シェアを持っている会社であり、傘下に三井海洋開発、三井E&Sエンジニアリングを持っている船舶海洋の分野に強みを持っている会社です。

2018年に三井造船の社名から造船の文字を除いて社名を「三井E&Sホールディングス」に変更して、系列会社を持株会社体制へと移行しています。

造船に関しては、経営悪化で商船部門を国内中堅の常石造船と資本提携をして設計部門のみを残して譲渡し、また自衛隊向けの艦艇部門は三菱重工に譲渡をして造船からの完全撤退をしています。

セグメント別の売上高は、船舶14%、海洋開発47%、機械24%、エンジニアリング6%、その他10%となっていますが、造船部門は今年で船舶の建造を休止して撤退をしています。

従って現在は、機械・システム事業、船舶設計事業、海洋構造物建造の海洋開発事業、エンジニアリング事業、また最近ではIT・サービス事業になっています。

主力の海洋開発部門は、海外の石油・ガス開発会社に向けて FPSO/FSO、TLPなどの浮体式生産設備を設計、資材調達、建造据付、試運転といった一括提供をしています。

国内外子会社と共に海外発電設備の土建を中心にしたインフラ事業、バイオマス再生可能エネルギー事業や、環境プラント事業(ごみ処理、水処理)、バイオガスエネルギー事業に注力しています。

特に、太陽光発電や洋上風力発電の分野は今後の脱炭素化社会に向けての同社の確かな技術力も持っています。

ただし、現在進行中のインドネシアのプロジェクトが、新型コロナ感染の影響で工事は一時中断されており、業績への影響が懸念されております。

しかし、FPSO(浮体式構造物)は前期の不採算であった案件が消え急改善する予想となっており、小幅ながら同社の本年度の営業利益は黒字を回復する予想となっています。

会社四季報予測でも、2021年度は純利益で黒字化を果たしており、22年度、23年度と増収増益の予想となっています。

特に、2023年度の営業利益は150億円と急回復する予定であり、1株当たりの利益は136.1円の予想となっており、それを元に計算したPERは3.7倍と割安感は半端では有りません。

問題は、自己資本比率が連続赤字計上により8.8%と健全性を示す40%を大きく下回っており、有利子負債倍率も2.59倍とかなり負債残高が多いという点があげられます。

しかし同社は旧三井財閥系の企業で有り、日本マスタートラスト信託銀行、三井住友銀行が大株主として新たに登場しており、無借金経営の今治造船が第二の大株主となっている面からも、破綻の可能性は極めて低いと言えます。

今回同社を取上げた理由は、船舶用のLNGを燃料源とする新型エンジンの受注が堅調に推移しており、2021年度~2023年度にかけて大きく業績が向上する予想だからです。

現在の造船業界は2020年度の決算は船舶過剰の影響と鋼材価格等の原材料費の増大により、低船価船の建造により最大手の今治造船でもかろうじて黒字を確保している状態です。

造船産業は受注産業であり、通常2年~3年程度の受注残を抱えており、現在建造している船舶は過去に受注をした低船価格船の建造を行っています。

従って、造船部門の収益は2022年度までは苦しい状況が続いています。

しかし、昨年来からの海運市況の劇的な回復により海上輸送運賃が高騰しており、それに伴って新造船価格も急回復しており、特にコンテナ船の価格が上昇を続けています。

世界の造船市場は中国と韓国が首位と2位を誇っており、日本造船界は第3位へと転落しておりますが、中国と韓国は既に3年程度先まで建造ドックの空きが無い状況となっており、新規の高船価船の受注が出来ない状態となっています。

それに比較して、日本造船業界は比較的短納期の建造ドックに空きがあり、本年度は着々と高船価船を受注しているといった状況にあります。

そうした中、船舶用エンジンで国内首位の同社は、LNG焚きの新型エンジンを次々と今治造船グループ他の国内造船会社への受注を獲得しており、業績が今後急拡大する予想です。

現在、今治造船ではLNG焚きの同社のエンジンを搭載した自動車運搬船を新来島ドックと共に日本郵船から20隻受注をしており、既に第1船は竣工しており、今後同社のエンジンを搭載して次々と建造が行われる予定です。

また、運賃が高騰しているコンテナ船の受注が船価の上昇により順調に進んでおり、更に鉄鉱石の運搬需要の拡大からバラ積み運搬船の受注も堅調に推移している様です。

これらの新規受注船は、燃料効率を従来の重油を燃料源とするディーゼルエンジンよりも40%向上を達成しているLNGを燃料源とした脱炭素化エンジンであります。

そして今後はこの新エンジンを搭載した船が主流となるようで、重油エンジンは急速に姿を消して行くものと予想されています。

そしてこのエンジンは同社の独壇場の様相を催しており、採算性の良い新しい製品のラインナップとして次々と受注を獲得している様で、同社の業績を大きく引き上げる予想です。

現在は、自動車運搬船向け、コンテナ船向け、ばら積み船向けが好調でありますが、今治造船の船表には新たにアンモニア焚きの新型エンジンを搭載した船舶が2024年の船表に上がっている様です。

アンモニアを燃料源とするエンジンはCO2の排出がゼロという画期的なエンジンであり、水素エンジンと共に開発が進められているものですが、その開発に目途が付いたものと推測されており、同社の優位性が益々高まる予想です。

この事実はまだ発表されていないもので、現在も開発中の技術とされていますが、具体的に船表に現れているという事は、開発にかなりの目途がついている証拠だと考えられます。

また、同社は、エンジニアリング部門からも受注済み案件以外は撤退する様であり、今後はFPSOと機械の2部門を中心とした事業転換を図っていく模様です。

三井E&Sホールディング6ヶ月一目均衡表&MACD

株価は、3月22日にコロナ禍から回復をして620円の高値を付けた後、5月13日には475円まで下落し、その後は高値切り下げ安値切り上げの三角持ち合いの形状をしています。

直近では7月20日に490円まで売られた後、現在は一目均衡表の転換線の上と、抵抗帯(雲)の下限を突破して位置に有り、MACDもクロスしたばかりで上昇のサインは出たばかりです。

今後は上下のどちらかに株価のトレンドは大きく変化していくものと思われます。

8月4日に2021年度の4月~6月期の第一四半期の決算発表が予定されており、その結果により上か下かが、かなりの確率で決まると予想しております。

決算前に購入をして決算をまたいで、上方修正によるギャップアップを狙いたいところですが、決算結果は洋上付帯設備の影響などもあり、どのような結果になるかは分りません。

慎重に投資をするのであれば、4日の決算結果を待ってからとなりますが、リスクを取って積極投資するのであれば、金額は少なめにしておきましょう。

決算結果を見てから良い決算内容であれば、株価の中長期での大幅な上昇が期待出来る銘柄であり、買いのスタンスで臨みたいと考えております。

また、仮に悪い内容の決算が出て、株価が大幅に下落する様であれば、様子を見て行き下げ止まった所を買い向かいたい銘柄だとも考えております。

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